退職 方法
退職の手続きを失敗なく進める具体的ステップ|申告から手続きまで完全ガイド
退職手続きは「予告→退職願→手続き」の3ステップで進む
退職を決めたら、会社への予告、退職願の提出、離職後の手続きという流れが基本です。順序を誤ったり、手続きを漏らしたりすると、給与の支払いや雇用保険の手続きに遅れが生じる可能性があります。本記事では、失敗しない具体的な進め方を時系列でお伝えします。
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【ステップ1】退職を会社に予告する(提出から退職まで最低2週間)
退職予告は法律で「2週間前」が最低ライン
民法627条により、労働契約を終了させるには最低14日前に申し出る必要があります。つまり、今日3月15日に上司に伝えたら、3月29日が最短の退職日になります。ただし、多くの企業の就業規則では「30日前」または「1ヶ月前」を定めているため、自社のルールを確認しましょう。
申告する際の具体的な手順
- 就業規則を確認:人事部や総務部に問い合わせるか、会社のポータルで「退職予告期間」を確認
- 直属の上司に直接伝える:メールではなく、対面で「○年○月○日で退職したい」と明確に述べる
- 上司が人事部に報告:通常は上司が会社側の手続きを開始
- 退職日を確定:会社との間で最終出勤日を明確にする
注意:いきなり人事部に伝えず、必ず直属の上司に先に報告するのが社会人マナーです。上司を飛び越すと、職場での関係が悪化し、手続きが遅れるリスクもあります。
【ステップ2】退職願(退職届)を提出する
「退職願」と「退職届」の違いを理解する
退職願:退職したいという意思表示。撤回できる可能性があります。通常はこちらを先に提出します。
退職届:退職を最終確定させる届け出。原則撤回できません。
一般的には、上司への口頭予告の後、退職願を郵送または手渡しで提出し、1〜2週間後に退職届を提出する流れが多いです。
退職願の具体的な書き方
- 用紙:A4またはB5の白い便箋(手書き推奨)
- 内容:
- 冒頭:「退職願」と記載 - 本文:「このたび、一身上の都合により、○年○月○日をもって退職いたします」と記載 - 日付:実際に提出する日付 - 署名と押印:認印でOK
- 提出先:直属の上司または人事部(会社の指示に従う)
退職願は会社の指定フォーマットがある場合もあるため、提出前に確認しましょう。
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【ステップ3】最終出勤日までに確認・準備すること
退職手続きの確認項目チェックリスト
- 有給休暇の残日数確認:給与日までに完全に消化できるかを確認。消化できない日数は会社に相談
- 貸与物の返却準備:社員証、パソコン、スマートフォン、制服、鍵など、返却期限を人事部から確認
- 給与・賞与支払いスケジュール:最後の給与がいつ振込されるか、退職金がある場合の支払い日
- 年末調整書類:年内に退職する場合、税務処理が必要な場合がある
- 健康保険・厚生年金の手続き:退職日以降の手続き方法を確認
実際の返却業務(最終出勤日)
最終出勤日には、以下を一度に行うのが一般的です:
- 貸与物をすべて返却
- 離職票、健康保険資格喪失証明書などの書類を受け取る
- 最終給与や退職金の支払い方法を確認(振込か現金か)
- 雇用保険の手続きについて説明を受ける
離職票は、失業保険(雇用保険)を受け取る際に必ず必要です。出勤最終日に受け取れない場合は、後日郵送してもらうよう依頼しましょう。
【ステップ4】退職後の手続き(退職日から14日以内)
健康保険の切り替え(退職日翌日から必須)
厚生年金と健康保険は、退職日の翌日から自動的に失効します。その後、以下のいずれかを選択します:
①国民健康保険に加入
- 手続き先:住所地の市区町村役場
- 必要物:退職証明書または離職票、本人確認書類、印鑑
- 手続き期間:退職から14日以内
- 保険料:前年度の収入に基づき計算(月額数千円〜)
②家族の扶養保険に入る(条件あり)
- 配偶者や親が会社員で、条件を満たす場合は扶養に入れる
- 手続き先:配偶者や親の勤務先(人事部など)
- メリット:本人の保険料が不要
③任意継続保険に加入
- 元の勤務先の健康保険を最大2年継続
- 保険料:退職時より上がることが多い
手続き漏れがあると、医療費を全額自己負担することになります。退職日から2週間以内に必ず手続きを済ませてください。
国民年金への切り替え(退職日から14日以内)
厚生年金から国民年金への変更手続きが必要です(扶養に入る場合は除く)。
- 手続き先:住所地の市区町村役場の国民年金窓口
- 必要物:退職証明書または離職票、本人確認書類
- 期限:退職から14日以内
- 納付方法:口座振替、クレジットカード、納付書から選択
失業保険(雇用保険)の申請(退職後10日以降)
条件を満たせば、失業保険(基本手当)を受け取れます。
- 条件:退職前の2年間に12ヶ月以上保険加入、自己都合退職の場合は3ヶ月の給付制限期間あり
- 手続き先:ハローワーク
- 必要物:離職票、本人確認書類、雇用保険被保険者証、振込先通帳
- 申請時期:退職後、できるだけ早めに(遅くとも1ヶ月以内)
- 給付期間:年齢と勤続年数により異なる(通常90日〜360日)
失業保険の金額計算例:月給30万円で勤続5年の場合、月額約18万円程度の給付金を約4ヶ月受け取れるケースが多いです。
ハローワークは混雑することが多いため、朝一番(開庁直後)の来庁、または予約制を利用すると効率的です。
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つまずきやすいポイントと対策
よくある誤り1:有給休暇を消化しないで退職する
問題:退職時に残っていた有給休暇は、会社の買い取り以外、消える場合がほとんどです。
対策:退職予告後、できるだけ多くの有給を消化スケジュールに組み込む。最終月の給与に「有給取得分の給与」が含まれているか確認。
よくある誤り2:離職票を受け取らずに退職する
問題:離職票がないと、失業保険の申請ができません。
対策:最終出勤日に必ず離職票を受け取るか、郵送手配を依頼する。退職から10日程度で郵送されるのが一般的ですが、会社によっては遅れることもあります。
よくある誤り3:健康保険や年金の手続きを放置する
問題:加入手続きがないと、その期間の医療費が全額自己負担になり、追加で国民年金の未納扱いになる場合があります。
対策:退職日を会社から書面で確認し、その翌日から14日以内に「健康保険と国民年金」の両方の手続きを完了させる。
よくある誤り4:退職金の税務処理を忘れる
問題:退職金がある場合、所得税と住民税の対象になります。源泉徴収票がないと、確定申告が必要な場合があります。
対策:退職金の額と源泉徴収の有無を会社から確認。源泉徴収がされていない場合は、翌年の確定申告時に税務申告が必要になることもあります。
退職方法の選択肢:自己都合か会社都合か
自己都合退職
- 特徴:個人の理由(転職、引越しなど)で退職
- 給付制限:失業保険が3ヶ月後からの給付開始(待機期間あり)
- 給付期間:90日〜150日程度が多い
会社都合退職
- 特徴:会社の経営危機、部門廃止、配置転換拒否など
- 給付制限:なし。申請直後から失業保険を受け取れる
- 給付期間:90日〜330日と長くなる傾向
自己都合と会社都合では失業保険の給付額や期間に大きな差が出ます。配置転換や給与大幅削減など「会社都合に該当しないか」を退職前に検討しても良いでしょう。ハローワークに相談することもできます。
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退職後のライフプラン:次のステップ
退職日から1ヶ月間にやること
- 失業保険申請(ハローワーク):受給資格の確認と申請手続き
- 国民健康保険・国民年金手続き(市区町村役場):14日以内に完了
- マイナンバーカード申請(希望者):現住所に登録
- 税務署への申告準備:退職年の給与支払報告書や退職金に関する確認
転職先が決まっている場合
- 新しい企業の入社手続きが優先
- ただし健康保険・年金の切り替えは忘れずに
- 転職先の人事部に「前職の健康保険資格喪失証明書」を提出する場合がある
次の仕事を検討中の場合
- 失業保険を受け取りながら、ハローワークの就職支援を活用
- 職業訓練校への入講を検討(失業保険の延長対象になる場合もある)
- 最後の給与、退職金、失業保険のタイムラインを把握し、生活資金計画を立てる
まとめ:失敗しない退職手続きの全体像
退職は、会社への予告→退職願提出→返却手続き→退職後の公的手続きというステップで進みます。最大のポイントは、各ステップの期限を意識することです。特に、健康保険・国民年金は14日以内、失業保険は10日以降という期限が決まっており、これを過ぎると手続きの手間が増えたり、受給に遅れが生じたりします。
本記事の流れに沿って、退職予告から離職票受け取り、失業保険申請まで順序立てて進めれば、トラブルなく次のステップへ進めるはずです。会社側の手続きで不明な点は人事部に、失業保険などの公的制度についてはハローワーク(無料)に相談することをお勧めします。
よくある質問
- Q. 退職願を出した後、やっぱり辞めたくなくなった場合、キャンセルできますか?
- 退職願は撤回できる可能性がありますが、会社が承認するかは別問題です。退職届を出す前であれば交渉の余地があります。すぐに直属の上司や人事部に相談しましょう。ただし職場の雰囲気が悪化するリスクはあります。
- Q. 有給休暇を全部使い切れないままですが、お金で返してもらえますか?
- 法律上、会社に買い取り義務はありません。ただし就業規則や労働協約により買い取り制度がある場合もあります。退職前に必ず人事部に「未消化有給の買い取りの有無」を確認してください。
- Q. 退職金が出ないと言われました。これは合法ですか?
- 退職金は法律で義務づけられていません。出すかどうかは会社の判断です。ただし就業規則に「退職金支給」と明記されている場合は、会社に支給義務があります。入社時の契約書や就業規則を確認してください。
- Q. 失業保険は本当にもらえますか?どのくらいの人が受け取っていますか?
- 失業保険は前職で2年以上12ヶ月保険加入していれば、ほぼ受け取れます。ただし自己都合退職の場合は3ヶ月の給付制限があります。約60%程度の退職者が失業保険を受け取っています(ハローワーク統計)。
- Q. 退職後すぐに転職先で働き始める場合でも、ハローワークに申請する必要がありますか?
- 新しい職場での就職が決まっている場合は、失業保険の受給要件(失業状態)を満たさないため、申請しても受け取れません。ただし雇用保険を新職場で継続するための手続きは必要です。新しい会社の人事部に指示を仰ぎましょう。
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