スマートフォンやパソコンでWi-Fi設定画面を開くと、自分の家のWi-Fi以外にも複数のネットワーク名が表示されて驚いたことはありませんか。「近所の家のWi-Fiって、こんなに届くものなの?」「これって見られているってこと?」と不安になる方も多いでしょう。
この記事では、Wi-Fiの電波がどのくらい飛ぶのか、近所のWi-Fiが表示される理由、そしてセキュリティ面での注意点について、2025年最新の情報を交えながら分かりやすく解説します。
Wi-Fiの電波は想像以上に遠くまで届く
結論から言うと、近所の家のWi-Fiは普通に拾います。Wi-Fiの電波は壁や障害物を通り抜ける性質があり、一般的な家庭用ルーターでも数十メートル、条件が良ければ100メートル以上離れた場所まで届くことがあります。
特にマンションやアパートなどの集合住宅では、上下左右の部屋だけでなく、斜め向かいや隣の棟のWi-Fiまで受信できることも珍しくありません。一戸建ての場合でも、隣家や向かいの家、道路を挟んだ反対側の建物のWi-Fiが見えることがあります。
Wi-Fiの電波が届く距離の目安
Wi-Fiには主に2.4GHz帯と5GHz帯の2つの周波数帯があり、それぞれ電波の届き方が異なります。
2.4GHz帯は遠くまで届きやすく、壁や床などの障害物にも強い特性があります。そのため、家の中だけでなく、近所の家まで電波が届きやすいのです。一方で、Bluetooth機器や電子レンジなど、同じ周波数を使う機器が多いため、電波干渉を受けやすいというデメリットがあります。
5GHz帯は通信速度が速く、電波干渉を受けにくい反面、障害物に弱く、届く距離が2.4GHz帯よりも短いという特徴があります。そのため、近所まで届く可能性は2.4GHz帯に比べると低くなります。
最近では6GHz帯を使用するWi-Fi 6E対応機器も登場していますが、この周波数帯はさらに障害物に弱く、遠方まで電波が届きにくい性質があります。
最新技術で長距離通信も可能に
2025年の最新情報によると、特殊なアンテナや技術を使えば、Wi-Fiの電波を1km以上離れた場所まで飛ばすことも可能になっています。工場の敷地内やドローン操縦など、特殊な用途で活用されていますが、これは一般家庭用の機器とは異なる設定です。
ただし、このような技術の進化は、セキュリティの観点からは新たなリスクも生み出しています。電波が遠くまで届くということは、攻撃者もより遠い場所から電波を傍受したり、不正アクセスを試みたりできる可能性があるということです。
近所のWi-Fiが見えても勝手には接続できない
Wi-Fiの一覧に近所のネットワーク名が表示されても、それだけで心配する必要はありません。現代のWi-Fiにはセキュリティ機能が標準で備わっており、パスワードがないと接続できない仕組みになっています。
Wi-Fiセキュリティの種類
Wi-Fiには暗号化規格という形でセキュリティ機能が実装されています。現在主流なのは以下の3つです。
- WEP(旧式):かつて使われていた暗号化方式ですが、脆弱性が多数発見されており、現在は使用を推奨されていません。
- WPA2:現在最も広く使われているセキュリティ規格で、強固な暗号化により不正アクセスを防ぎます。
- WPA3:2025年現在の最新規格で、WPA2よりもさらにセキュリティが強化されています。
総務省は「自宅Wi-Fi利用者向け簡易マニュアル」の中で、セキュリティ方式としてWPA2またはWPA3を選択することを推奨しています。最近のルーターであれば、購入時からこれらのセキュリティ設定がされた状態で出荷されているため、基本的には安心です。
パスワードが重要
セキュリティ機能があっても、パスワードが簡単すぎると突破される可能性があります。総務省のガイドラインでは、第三者に推測されにくい複雑なパスワードを設定することが推奨されています。
また、ルーターの管理画面にアクセスするための管理者パスワードも、初期設定のまま使い続けるのは危険です。こちらも必ず変更しておきましょう。
自分のWi-Fiも近所に見えている
逆に言えば、あなたの家のWi-Fiも近所の人たちのデバイスに表示されている可能性が高いです。これ自体は正常な現象で、Wi-Fi電波の性質上、避けられないものです。
SSIDと呼ばれるネットワーク名を「ステルス設定」にして非表示にすることもできますが、2025年の専門家の見解では、これだけではセキュリティ対策として不十分とされています。通信内容から存在を特定することは可能であり、むしろ正規利用者の接続性が低下するデメリットの方が大きいこともあります。
重要なのは、ネットワーク名を隠すことよりも、適切なセキュリティ設定とパスワード管理です。
Wi-Fiの電波を確認する方法
自分の家のWi-Fi電波がどの程度届いているのか、また近所からどんな電波が届いているのかを確認したい場合は、専用のアプリを使うと便利です。
おすすめのWi-Fi確認アプリ
Wi-Fiミレル(iOS/Android対応)は、I-O DATAが提供する無料アプリで、Wi-Fi電波の強度を可視化できます。現在接続しているWi-Fiの電波強度だけでなく、周囲のWi-Fi電波の混雑状況も確認できるため、自宅のWi-Fi環境を改善するのに役立ちます。
WiFi Analyzer(Windows/Android対応)は、周辺のWi-Fi電波をグラフで表示し、チャンネルの利用状況や電波強度の変化を視覚的に確認できるツールです。
これらのアプリを使えば、自分のWi-Fiがどのくらい遠くまで届いているか、近所のどのWi-Fiが強く受信されているかを把握できます。
Wi-Fiの電波干渉にも注意
近所にWi-Fiルーターが多数ある環境では、電波干渉が発生して通信速度が低下したり、接続が不安定になったりすることがあります。
電波干渉の原因
Wi-Fiの電波干渉には大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、同じ周波数帯を使う複数のWi-Fiが混在することによる干渉です。特に2.4GHz帯は使用できるチャンネルが限られているため、マンションなどで多数のWi-Fiルーターが稼働していると、互いに干渉し合って通信品質が低下します。
2つ目は、Wi-Fi以外の機器による干渉です。電子レンジ、Bluetooth機器、ワイヤレスキーボードやマウス、コードレス電話などは、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯を使用するため、これらの機器が動作すると電波干渉が起きる可能性があります。
電波干渉への対策
電波干渉を減らすには、以下のような対策が有効です。
- 5GHz帯を使用する:電波干渉を受けにくい5GHz帯のWi-Fiに切り替えることで、通信環境が改善されることがあります。
- チャンネルを変更する:Wi-Fiアプリで混雑状況を確認し、空いているチャンネルに変更すると効果的です。
- ルーターの設置場所を変える:部屋の中央など、見通しの良い場所にルーターを設置すると、電波が安定しやすくなります。
2025年注目のセキュリティリスク
2025年の最新情報では、Wi-Fiを取り巻くセキュリティ環境がさらに複雑化していることが報告されています。
偽のWi-Fiアクセスポイントに注意
空港やカフェなどの公共施設で、偽のWi-Fiアクセスポイントを設置して、接続してきたユーザーの情報を盗み取る攻撃が世界的に増加しています。米国運輸保安庁(TSA)も警告を発しており、日本でも注意が必要です。
企業の従業員が出張先で偽Wi-Fiに接続してしまうと、そこから社内ネットワークへの侵入経路となる可能性もあります。
IoT機器のセキュリティ
スマートスピーカーやネットワークカメラなど、Wi-Fiに接続するIoT機器が増えていますが、これらの機器はセキュリティが甘いまま出荷されているケースも少なくありません。家庭用のIoT機器を職場に持ち込んで接続すると、企業のネットワーク全体が危険にさらされる可能性があります。
2025年3月から、日本では「JC-STAR」というIoT機器のセキュリティ適合性を可視化する新制度が始まりました。このラベルがついた製品を選ぶことで、より安全なIoT機器を選択できるようになっています。
Wi-Fiを安全に使うための5つのポイント
総務省のガイドラインや2025年最新の情報を踏まえ、Wi-Fiを安全に使うための重要なポイントをまとめます。
1. セキュリティ方式はWPA2以上を選ぶ
ルーターの設定画面で、セキュリティ方式がWPA2またはWPA3になっているか確認しましょう。古いWEPや、暗号化なしのオープン設定では危険です。
2. 強力なパスワードを設定する
第三者に推測されにくい、複雑なパスワードを設定します。誕生日や電話番号などの個人情報は避け、英数字と記号を組み合わせた長めのパスワードが理想的です。
3. ファームウェアを最新に保つ
ルーターのファームウェア(基本ソフトウェア)は、セキュリティの脆弱性を修正するために定期的にアップデートされます。ルーターの管理画面から、最新版に更新しておきましょう。
4. 管理者パスワードを変更する
ルーターの設定画面にアクセスするための管理者パスワードも、初期設定から必ず変更してください。この設定を怠ると、第三者にルーターの設定を変更されるリスクがあります。
5. サポート期限内のルーターを使う
古いルーターはセキュリティアップデートが提供されなくなるため、サポート期限内の製品を使用することが推奨されています。5年以上前の製品を使っている場合は、買い替えを検討しましょう。
フリーWi-Fiを使う際の注意点
カフェや駅、空港などで提供されているフリーWi-Fiは便利ですが、セキュリティリスクも高いため、使い方に注意が必要です。
フリーWi-Fiで避けるべきこと
- オンラインバンキングやクレジットカード情報の入力:暗号化されていない通信では、情報が傍受される危険があります。
- 社内システムへのアクセス:企業の機密情報が漏洩するリスクがあるため、業務上の重要な通信はフリーWi-Fiでは行わないようにしましょう。
- 怪しいネットワークへの接続:公式なフリーWi-Fiかどうか不明な場合は、施設のスタッフに確認してから接続しましょう。
VPNの活用
外出先でどうしてもWi-Fiを使う必要がある場合は、VPN(仮想プライベートネットワーク)を利用すると、通信内容が暗号化され、セキュリティが向上します。
まとめ
Wi-Fiの電波は想像以上に遠くまで届くため、近所の家のWi-Fiが見えるのは正常な現象です。同様に、あなたの家のWi-Fiも近所から見えている可能性があります。
しかし、適切なセキュリティ設定(WPA2/WPA3)と強力なパスワードがあれば、見えるだけで勝手に接続される心配はありません。重要なのは、見えること自体を心配するのではなく、正しいセキュリティ対策を施すことです。
2025年現在、Wi-Fiを取り巻くセキュリティ環境は日々進化しています。ルーターのファームウェア更新、パスワード管理、IoT機器のセキュリティなど、定期的に見直すことで、安全で快適なWi-Fi環境を維持できます。
自宅のWi-Fi設定を確認し、この記事で紹介したポイントを実践して、安心してインターネットを楽しみましょう。
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